猫の総胆管閉塞に対する胆嚢十二指腸吻合術

今回は猫の総胆管閉塞に閉塞に関してです。

症例は11歳の雑種猫で食欲廃絶と嘔吐を主訴に来院されました。

可視粘膜を横断を呈し、血液検査にて肝数値上昇、エコー検査で総胆管の重度拡張が認められました。

胆道閉塞を疑い、まずは内科管理を行いましたが、治療反応は乏しくビリルビン値の上昇が続き、

試験開腹を行いました。

開腹すると、充血した胆嚢と重度に拡張した総胆管が確認されました。

 

胆嚢を分離、切開を行い内部の粘液物を吸引します。

次に十二指腸を切開し、十二指腸乳頭部からカテーテルを挿入し逆行性に閉塞を解除します。

 

最後に胆嚢と十二指腸を吻合しました。

 

術後は一気にビリルビン値を値含めた肝数値は下がり食欲も戻りました。

術後一ヶ月の現在は間欠的な肝数値の上昇があるため通院による内科管理は必要では

あるものの一般状態良好です。