直腸の炎症性ポリープに対する粘膜プルスルー術
こんにちは。
なかなか時間が作れず、ブログの更新ができていませんでしたが、
これから時間を作ってちょこちょこ書いていこう思います。
今回は直腸粘膜プルスルー術に関してです。
症例は中年齢のダックスフンドで排便時のしぶり、軟便を主訴に受診されました。
直腸検査にて直腸において腫瘤を触知したため内視鏡検査を行い生検をおこないました。
以下の写真は内視鏡検査で認められた直腸内の腫瘤です。
一部組織を取り、病理検査に提出しました。
病理検査結果は炎症性ポリープというものでした。
ダックスフンドに非常に多い疾患です。
まずは内科的な治療をトライしましたが、反応が乏しかったため外科手術による切除をおこないました。
この切除の術式を直腸粘膜プルスルー術といいます。
肛門から直腸粘膜を牽引して、目的の腫瘤がある部位まで粘膜を引き抜いていきます。
目的の部位まで引き抜いたら切除します。
最後に残った直腸の粘膜の切断面を縫合していきます。
術後はしばらく排便時のしぶりは続きますが、1ヶ月ほどで症状は良化し
現在術後1年ほど経過していますが、再発もなく経過良好です。