猫の巨大結腸症に対する結腸亜全摘術

今回は猫の巨大結腸症に対する結腸亜全摘術です。

 

猫で便秘症の場合、排便姿勢をとってもなかなか便が出なくなります。

軽度な場合は、食事管理や内服で上手くいくことも多いですが、重度で慢性経過の場合は結腸全域に糞便が貯留し巨大結腸症とよばれる状態になります。

この症例は10kgとかなり体格がよく浣腸処置でも排便ができない状態でした。

そのため外科手術を選択し、結腸亜全摘術を行うこととなりました。

 

写真は開腹して結腸を露出したところです。

結腸全域に糞便が貯留しています。

 

摘出する盲腸から下行結腸の下部まで血管を処理したところです。

 

盲腸〜下行結腸の下部を切除し、回腸と結腸を縫合しました。

切除した結腸です。

術後は便はややゆるくなりますが、排便障害は解消して現在経過良好です。